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今日 - 合計 - 伝説の騎士エルロンドの攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 15時55分13秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
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――いかれてやがる。 それが、男子高校生、姉原聡史郎の口癖だった。 例えば、ご近所さんが我が家を『幽霊屋敷だ』と噂していたとしよう。 例えば、近所の子どもから『お化け屋敷に住んでる奴だ』と後ろ指さされて育ったとしよう。 例えば、その『お化け』の正体が、他ならぬ姉のことだったとしよう。 しかも、その姉が本当に『お化け』呼ばわりされても仕方がないような、人間ばなれした女性だったとしよう。 その姉が、突っ込んでくるダンプカーを片手で止めたり、『魔法』と称して法外な値段で大企業の仕事を受けるような女性だったとしよう。 そういう家庭に姉と二人暮らしをしていたら、どういう人間に育つのか。 ――決まっている。とても常識的で、現実的な考えを持つ、良識ある人間に育つのだ。 姉がご近所に迷惑をかけるなら、弟が謝らなくてはならない。 姉の精神がずれているようなら、その分だけ自分がしっかりしなくてはならない。 というか、姉のようにはなりたくない。 理解しがたいものは、無視してしまわなければ精神がもたない。 だから姉原聡史郎は、『魔法』というものが大嫌いだ。 『今世紀最強の現代魔法使い』の弟でありながら、 いや『最強の現代魔法使い』の弟だからこそ、魔法というものが大嫌いだ。 そういうことを、小学生だった聡史郎はある女性に話してみた。 そしたら、年上の彼女はこう言って笑った。 ――そうだね。世の中っていかれてるよね。 ――いかれてる? ――背が高くて目つきが悪いひとの口ぐせなの。 姉とは違って、普通の女性だった。 姉と違って、とくに目立つわけでも美人というわけでもない、普通の女性だった。 でも、笑顔が素敵だった。 ひだまりのような笑顔だった。 ふわりと、心が落ちつくような、きれいになるような、 それでいて左胸が、ざわざわと苦しくなるような、不思議な気持ちのする笑顔だった。 その『いかれている』という言葉を口にするだけで、 彼は世の中の理不尽なことを、少しだけ許せる気がしてしまうのだった。 ◆ ――いかれてやがる。 今度も姉原聡史郎は、そう思った。 まず、『殺し合いをさせる』という大前提からして馬鹿げている。 どこの世界の常識を身に付けた人間が、『殺し合え』と言われて『分かりました』と殺し合うというのか。 そして、その命令に反逆した暁には、首の『呪い』とやらで殺されるという。 その無茶苦茶な要求もさることながら、『呪い』などという手段もおかしい。 藁人形に釘を打つだけで人を殺せるはずがないように、爆薬も何もなしに人の首が爆発するはずがない。 それが聡史郎の知る常識であり、つまりこの事件は『常識』の埒外の事件ということになってしまう。 そういう事件は聡史郎ではなく、聡史郎の姉の姉原美鎖の管轄であるはずだ。 だが、参加者名簿を見る限り、この姉は、この『実験』とやらの現場にいない。 頭の痛い話であった。 もっとも、身内が巻き込まれていないなら、それはそれで喜ばしいことであったが。 その代わりなのかは知らないが、姉の同業者である女子高生が数名、参加者として呼ばれていた。 一ノ瀬弓子クリスティーナに関しては、あまり心配いらない。 少々精神面でムラがあるものの、聡史郎の知り合いの中では最も強い人材だろう。 あの『不死身』という言葉が似合う姉と、ガチで戦闘することができるらしいので、少なくとも聡史郎よりは強いと言い切れる。 何より、『魔法』方面の専門家だ。 『死んだりしない』とまでは保証できないが、聡史郎よりはよほど楽に生き延びることができるだろう。 坂崎嘉穂も、どちらかと言えば聡史郎よりの一般高校生だが、頭は良い。 戦闘力がない者なりの立ちまわり方を、きちんと心得ているだろう。 ゲーリー・ホアンに関しては、謎だ。 聡史郎の記憶が確かならば、奴は秋葉原事件で、謎の四次元空間みたいな穴に吸われて退治されたはずだ。 姉の発言によると、異世界にふっとばしたのでもう帰って来られなのだそうな。 しかし、お世辞にも友好的な関係と言えないことは確かだ。 何せ彼は姉原家に泥棒に押し入り、間接的に聡史郎の姉を半殺しにした前科を持っている。 そして、森下こよみ。 彼女は問題だ。 そのスペックたるや、運動神経ゼロ。 走れば転ぶという、漫画に出てきそうなレベルのドジっ娘。 頭は典型的な『あほの子』で、簡単に騙される。 電話をかけることすらできない、最悪の機械オンチ。 使用技は、空からたらいを降らすのみ。 人格、とても善良。 人を殺す可能性。ゼロ。 ……うん、ヤバい。極めてヤバい。 彼女だけは、一般人の聡史郎でも最優先で心配すべき対象だ。 一般人だの魔法使いだのに関係なく、彼女が『死にやすい』ことぐらい、誰にでも火を見るより明らかだ。 それ以前に、『殺し合い』と言葉だけで真っ青になって、いつものようにぶるぶる震えているかもしれない。 魔法を使えない聡史郎といい、空からたらいを降らす以外はまるきり平均以下な森下こよみといい、主催者は人選を間違えているようにしか思えない。 「――いかれてやがる」 聡史郎は怒りをこめて、その口癖を吐いた。 ちくり、と。 なぜだか、気がとがめた。 きれいな絵画に傷をつけてしまったような、後味の悪さ。 彼はその心境について考える。 違うな、と思った。 ――世の中っていかれてるよね。 聡史郎に、その言葉を教えた女性は、笑っていたのだ。 『いかれている』という言葉は聡史郎にとって『許し』みたいなもので、 例えば、姉とその弟子が不祥事を起こして巨大ワニを呼び出した時に、溜息と共に使う言葉であって、 ぜんぜん反省せずに笑顔を浮かべている魔女たちに『やれやれ』と悪態をつく時の言葉であって つまり、聡史郎の周りにいる連中から、笑顔を奪うような『殺し合い』などに対して、使う言葉ではないのだ。 だから聡史郎は、言いなおした。 「――狂ってやがる」 そう、『殺し合い』などに対して、使う言葉はそれだろう。 姉原聡史郎は、『魔法』というものが大嫌いだ。 ――しかし、『魔法がある世界』は、決して嫌いじゃない。 生身でトラックを跳ね飛ばしたり、家にワニを呼んだり、人の頭にたらいを降らして痛い思いをさせるような魔女たちが、 幸せそうに笑いながら聡史郎の作ったシュークリームを美味しそうに食べる『日常』が、決して嫌いじゃない。 よって、姉原聡史郎は、『魔法を利用した殺し合いの実験』を否定する。 ◆ よって、姉原聡史郎は、考えるのだ。 一般人である聡史郎に何ができるとも思えないが、何もできないならせめて『考え抜く』ぐらいはしておこう。 主催者が『魔法の力』を持っていたとして、姉原聡史郎には何ができるのか。 姉原聡史郎は、『魔法』を黙殺している。 しかし、ここにひとつの仮定として『魔法は存在する』としてみる。 あくまで仮定として『魔法は存在する』と考えよう。 秋葉原の事件の時と同じだ。 姉原聡史郎が『魔法』を否定していたところで、現実は『魔法』を否定するように動いてくれない。 たとえ仮定でも、そう認めなければ思考が始まらない。 姉原聡史郎は、常識的だが現実的な考えをしていた。 周囲が『魔法は存在するもの』として話しを進めるなら、空気を読むぐらいはする。 仮定1・魔法は存在する 仮定2・この殺し合いの主催者は『魔法』の力を持っている。 仮定3・姉原聡史郎には、全ての魔法が通用しない。 (2と3が思いっきり矛盾するじゃねえか……) 姉原聡史郎は、『魔法使い殺し』という稀有な体質を持っている、らしい。 否、聡史郎は魔法を信じていないのだから、姉たちの言うことを信じるなら、という条件つきだが。 ともかく、姉原聡史郎は、『全ての魔法が通用しない』『全ての魔法を感知することができない』という体質を持っていた。 魔法が存在するとするなら、これは間違いない。 聡史郎は、己の『魔法使い殺し』という体質を利用して、『魔法』絡みの事件解決に一役買ったことがある、らしい。 (もちろん、聡史郎には例によって肝心の魔法が見えなかったので、『どうもそうらしい』という伝聞で理解していたのだが) よって、聡史郎の『魔法使い殺し』という体質には、ある程度の信頼性がある。 なので、仮定2と仮定3を補正する仮定を打ち立てなければならない。 仮定4・この『実験』の場に存在する『魔法』は、(少なくともその一部は)姉原聡史郎にも通用する。 こう考えれば矛盾点は解決する。 しかし、あまり喜ばしい仮定ではない。 聞くところによれば、聡史郎の姉は現代で最強の魔法使いらしい。 だからといって少しも敬意などは湧かないが、だとすれば姉の『魔法』に対する発言にはかなりの信憑性があるということだ。 その姉が、『聡史郎には全ての魔法が通用しない』と断言したのだ。 その発言を覆したということは、つまりあの主催者は、姉を上回る『魔法』の使い手か、あるいは姉の知らない魔法技術を知っていることになってしまう。 つまり、一ノ瀬弓子たちにとっても、この事件の解決は難しいということだ。 そしてそれ以前に、聡史郎が殺される危険性も、ぐっと高まってしまう。 あの主催者は『魔法』を使う。 一ノ瀬弓子たち、聡史郎の知る参加者も『魔法』を使う。 つまり、『実験』には『魔法』を使える参加者が相当数いると考えた方が自然なのだ。 その魔法が通用するかしないかで、聡史郎の生存できる確率はぐらぐらと上下してしまう。 さらに、聡史郎に支給された肝心の支給品は、あまり当たり武器とは言えなかった。 聡史郎が自衛できる手段は限られている。 その支給品のうちの一つは、学生服のベルトにささっている。 小さくてまるい拳銃だった。そして軽い。 銀色の銃身はまぶしいほどにぴかぴかしていて、玩具ではないかと疑いたくなった。 ハイスタンダード22口径2連発デリンジャー。名前だけならば聞いたことがある。 ポケットに入れて持ち運べる拳銃、と言えば便利そうに聞こえるが、つまり装備としては貧弱だった。 二つ目の支給品は、棍棒だった。 漆黒の鉄棒で、引っ張ると伸びる。長さは60センチほど。 いわゆる特殊警棒だった。 そして、セロテープで密封式のビニール袋が貼り付けてあった。 小さなコルク瓶だった。“特別付録”とラベルが貼られていた。 白い粉だった。 説明書には、“シアン化カリウム”と書かれていた。 「付録の方がぶっそうじゃねえか」 思わず、そう呟いていた。 まぁ、実際に活用できそうという点では、警棒の方がまだ頼りになりそうだ。 自衛の為に相手に毒物を盛れる機会なんていうのは限定されている。 それこそ、『ゲームに乗っていない振りをして、対主催派を皆殺しにしよう』というステルス思考の野郎にしか活用できないだろう。 三つ目の支給品は、ますます用途に困るものだった。 透明なテープでびっちりとめばりされた、ダンボール箱だった。 どこかで見たような気がしないでもなかった。 姉が通販でこんな感じのものを頼んでいた気がする。それとも仕事相手から押し付けられたのだったか。 ダンボールを開けると、バッテリー付きの携帯電話が出て来た。 何故だ。 電源は入っていた。 待ちうけ画面に、マーブル模様をした卵がひとつ、浮んでいる。 何年か前にはやった、育成ゲームを思い出した。 説明書は、簡潔だった。 『グレムリン。生まれてみてのお楽しみ』 姉といい殺し合いの主催者といい、魔法に関わる人間とは総じて説明不足な習性でもあるのだろうか。 確かに、『魔法』を使う参加者がいるのだから、いかれた物品が出て来ることは覚悟していた。 姉原家の物置に隠されている、何かの標本とか、人の体の一部みたいな。 しかし、それでもおおいに脱力した。 人の眼球のホルマリン漬けとかよりはずっとマシとはいえ、やはり『いかれた』関係のものを目にすると萎える。 たとえ、何らかの用法を持った有用な道具だとしても、十七年の経験で培われた『見なかったことにするのが一番』という経験則は消えてくれないのだ。 電話帳を調べる。一件だけ登録されていた。 『携帯電話 F』 なるほど、と察する。 つまり、携帯電話は複数が支給されているのだ。 そして、他の参加者が持っている携帯電話と、連絡が取れる仕組みなのだろう。 ただ、ある一点で聡史郎は迷っていた。 すなわち、電話先の相手が、友好的な相手かどうか分からないという、微かな躊躇い。 そして、その相手が何らかの『魔法』めいた能力を持っていた場合、聡史郎には対処が分からないという迷い。 そんな風に迷いながら、聡史郎は歩いていた。 夜の工場地帯は、くたびれた街頭で、ぼんやりと明るかった。 ギュン、と夜空を光のラインが走った。 流れ星ではない。 金色の光は、星よりもずっと低い高度で流れて消えた。 また光った。 しかも、今度は爆発した。 爆炎があがった。 煙の量に比べて、爆発の音は小さかった。 爆炎に照らされて、一瞬だけ人間が見えた。 宙に浮いていた。 「おいおい……」 流石にこれだけおかしなものを見て、人が宙に浮くぐらいで驚いたりはしない。 というか、以前にも見たことがある。 自称魔法使いの一ノ瀬弓子が空を飛びながら戦っていたのを。 問題は、それが、この状況で、殺し合いの真っ最中に見えたことだ。 さて。 姉原聡史郎の眼の前には、二つの道があった。 1.あの爆発から遠ざかる。 2.あの爆発へと近づく。 2を選んだ方が賢いぐらいは分かる。 こんな殺し合いの最中に、大きな爆発音を立てる人間。 殺し合いに乗っているか、あるいは殺し合いに乗っていなくとも、反撃で人を殺すことに躊躇がないのか。 どちらにせよ、危険人物である可能性の方が高い。 仮にあの近辺で戦闘行為が行われ、襲われた人間が助けを求めていたのだとしても、ろくに装備も整っていない聡史郎にできることは限られているだろう。 それでも1の選択肢を無視しきれないのは、ある『if』が聡史郎の中に存在するからだ。 それは、探し人である森下こよみがこの近辺にいて、今の爆発を目撃していたというケース。 決して可能性は高くない『if』だが、無視するにはあまりにもリスクが大きすぎる。 森下こよみという少女は、怖がりでどんくさいが、意外と行動力が強い。また、かなりのお人好しでもある。 あんな爆発を目撃すれば、間違いなく駈けつけようとするだろう。 あの場所にいる、殺し合いに乗ったかもしれない人間を、止めようとする為に。 あるいは、あの場所にいるかもしれない、友人を危機から遠ざける為に。 なんせ、十万人を殺した大量殺人鬼と友達になろうとする女だ。 『あの場所に近づくのは危険かもしれない』という現実的思考など、平然と無視するか、気づかないに違いない。 近づくのは得策ではない。 しかし、『森下こよみを見捨てるかもしれない』選択肢を、選びたくはない。 何より聡史郎自身も、本音では『争いごとから逃げる』ことを、潔しとしない。 現実というのは、いつだってじっくり考える時間を与えてはくれない。 決断を要す為の時間は、限られている。 考えろ。 考えろ。 考えろ。 姉原聡史郎は、考えた。 そして、走り出した。 爆発の起こった、F-8エリアへ向かって。 【G-8/工業地帯/一日目 深夜】 【姉原聡史郎@よくわかる現代魔法】 [状態]健康 [装備]デリンジャー@バトルロワイアル 特殊警棒@バトルロワイアル [道具]シアン化カリウム@バトルロワイアル 卵のコード(in携帯電話)@よくわかる現代魔法 [思考]基本・殺し合いは否定 1・爆発の起こった近辺に行き、何が起こったのかを確認 2・森下こよみ、一ノ瀬弓子、坂崎嘉穂と合流(森下こよみを最優先) 【デリンジャー@バトルロワイアル】 本家バトルロワイアルで月岡彰に支給された。 2発しか撃てない、超小型拳銃。 破壊力も低く、暗殺より護身目的で携行されることが多い。 【特殊警棒とシアン化カリウムのセット@バトルロワイアル】 本家バトルロワイアルで榊祐子に支給された。 警棒は普通に通販で手に入る警棒(伸縮式)。 シアン化カリウムは、あの『カレーの悲劇』の引き金になった危険薬物。 【卵のコード(in携帯電話)@よくわかる現代魔法】 携帯のアプリケーションに飼育できる魔法生物。 何が生まれるかは……。 Back 036魔導師VS吸血鬼 投下順で読む Next 038半熟作家と〝腐女子〟な漫画家【ガール】 GAME START 姉原聡史郎 Next 039さらばいとしき女(ひと)よ
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武装神官 種族:人間族 登場作品:冥色の隷姫、戦女神ZERO 解説 修行して攻撃魔法を習得した神官戦士。 雑感・考察 冥色は「神官戦士隊」名義。 名前
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{Zwei} 前回はクリナーレ…『Drei』を調べた。 中身は『Vier』とほぼ同じだったんでそれほど驚愕はしなかった。 残念ながら俺の記憶に関する事は書かれていなかった…。 まぁ、そりゃあそうだよな。『Drei』に関するデータだったんだからな。 …あれ、前もこんなセリフ言ってなかったっけ? まぁいいや、で今日は『Eins』『Zwei』の二個中の一個、『Zwei』のセキュリティーを突破する事に成功した。 ホント、セキュリティーを突破するのにどれだけの労力を使ったことやら…。 「ツヴァイ…どんな事が書かれているかな?」 注意深く見ながら次々に色々な項目を見ていく。 西暦2027年12月×日 我が社が武装神姫というプロジェクトに参加するになった日。 そこで我が社はオリジナル、つまり試作型MMS(Multi Movable System)を開発する事になった。 試作型の数は四体。 西暦2029年2月1×日 この時はまだ武装神姫は一般に公開されていなかった。 『Zwei』は『Eins』と一緒に誕生したMMS。 『Zwei』の識別はAngel Type Version Two。 西暦2030年4月2×日 攻防システムでトレーニングした結果。 近距離能力: ◎ 中距離能力: ○ 遠距離能力: ○ 攻撃能力: ○ 防御能力: △ 加速能力: ◎ 最高速度能力:○ いずれは近距離関係に特化したMMSになると予定される。 ※Devil Type Version Oneの『Drei』と酷似しているが、『Zwei』の場合、奇襲や襲撃という敵の不意をつく攻撃が得意と判明。 近距離関係といってもヒット&アウェイに近い戦法になるだろう。 西暦2030年8月×日 『Eins』と平行に製作された『Zwei』は近距離奇襲攻撃に特化したMMSに決定された。 暴走の危険は多少検知された。危険度は20%。 だが、暴走の危険に注意しこのまま更なる研究を続ければ、通常のMMSよりも数十倍の能力を引き出せると肯定した。 他の武装神姫に比べ、体重が軽い。 西暦2030年10月×日 『Eins』の状態が急変したのを我が社のスーパーコンピューターが察知。 人間の『感情』というものを身につけた。 原因は不明、この事がきっかけとして『Eins』と平行に製作されたいた『Zwei』とは別々に研究される事になった。 今だに何処にも支障がない『Zwei』はそのままプロジェクト研究を続ける。 『Eins』は一時中断、西暦2030年10月2×日に別のプロジェクト研究に移行。 西暦2030年12月1×日 度重なる訓練の結果、複数の敵でも瞬時に判断し撃退する事も可能と判明した。 今では強化された複数のレプリカと戦闘を行っても易々と迎撃し、レプリカは全滅。 武装も従来着用されるよりオリジナル武装の方が能力強化される事も判明。 更なる能力向上を決定された。 だが、問題点は暴走の危険度が20%ある事。 能力向上する事は決定されているが、過度の力は素体とコアの負担になる。 要注意して研究を進める事が義務づけられた。 西暦2031年5月1×日 『Eins』が原因不明の暴走。 研究員14人、機動隊32人を惨殺。 『Eins』の暴走を停止するため『Zwei』に迎撃させたが、残念ながらいまひとつ成果は得られなかった。 こうなってしまったら『Drei』『Vier』も同じ結果になると推定され試作型MMSによる迎撃は不可能と判断。 暴走してから数十分が経過した時、『Eins』の近くに居た一人の少年によって『Eins』の暴走を止める事に成功した。 少年の名は…ある研究員の保護により記載されていない。 西暦2031年5月1×日 上記に記されいる日付と同時刻に『Eins』の暴走を停止するため『Zwei』が迎撃に向かったが返り討ちにあい、素体に損傷・内部回路に損傷。 『Zwei』の素体は軽傷だが内部回路は重傷。 どうやら『Eins』の攻撃は外部・内部に別けて攻撃可能と予測。 内部回路はズタズタにされ損傷は激しく、一部の記憶デバイスを犠牲にして修理する事が決定された。 記憶デバイスの内容は不明。 機密事項である。 幸いと言えば、コアが破壊されてないのでデータは健在である。 西暦2031年5月1×日 突如の『Eins』の暴走事故により、試作型MMSの研究は一時的に凍結。 研究の中断は余儀なくされ、確定は確実。 『Eins』『Zwei』『Drei』『Vier』はこの日をもって完全凍結された。 西暦2040年5月1×日 武装神姫が稼動、発売されてから9年。 ※神姫タイプ以外のMMSはこの限りではない。 武装神姫のシステムが総合的にバージョンアップし、ある程度安定してきた。 しかも武装神姫の人気は徐々に上がっていくのを見て我が社の試作型MMS研究を再開される事が決定した。 しかし、いくらバージョンアップしたとはいえ、9年前同様に暴走してしまったら危険。 我が社は試行錯誤を繰り返した結果、試しに人間と生活させる事にした。 人間と一緒に生活させれば、我々人間がどのように生きているのか生活面の知識が増えるだろうと予測。 そうする事によって我が社の四体の試作型MMSはこの世の中の知識を身につける。 そうすれば、人間がMMSをどのように使役してるか自分達がどのような存在か知る事になる。 結果、試作型MMSは自分達がどのような存在か理解し、無駄な抵抗をしないまま研究できる。 しかし、ここで少し問題が発生した。 この四体の試作型MMSと一緒に生活する人間を決めなければならないという問題。 我が社の人員から選んでもよかったのだが、9年前の事故によって誰もが拒否した。 だが、斉藤朱美研究員のスカウトによって一般人がこの大役を受け持つ事になった。 現在は 斉藤朱美研究員の弟、天薙龍悪に四体の試作型『Eins』『Zwei』『Drei』『Vier』監視をさせ、今に致る。 ここで文章が終わっていた。 「…少し変わったな」 このデータで一つ謎のピースが解った。 『Eins』の事故の詳細が少し解ったのだから。 それと『Eins』と『Zwei』は別々のプロジェクトに移されたみたいだ。 正確に言えば『Zwei』はそのまま予定通りに研究され『Eins』はまた別のプロジェクトに移された、と言えばいいかな。 しかし、『Eins』とバトルして重傷とはな。 データを見ると記憶デバイスを犠牲にした、と記されていたが…いったい何の記憶だ? …にしても酷い攻撃をクラッタに違いない。 …これがルーナの過去かぁ。 可哀想な過去だな。 「そういえばっ…」 今思った事。 あいつらには、この今までの記憶というものが無いのか? そこら辺どうなんだろう。 訊いてみたい所だが、正直、気が引ける。 今まで見てきたデータでは三人とも感情がないように見えるし。 データの画像を見て、それがハッキリする程の無表情だ。 …なんか嫌だな。 あいつ等の過去を無断で見るのは。 罪悪感もあるし、俺の良心が痛むのは当たり前。 もっと悪く言えば俺は土足であいつ等の心の中にズカズカと入っていくようのものだ。 …あぁ~! そう考えてきただけで自分にイラついてきた。 でも、俺はどうしても調べないといけない。 あいつ等の事を考えながらも結局調べて見る、この行動。 矛盾してるがしょうがない。 後一つ、『Eins』が終わるんだ! あれが終わればもう見る必要もなくなる。 もう遅いかもしれないけど、今、謝っとく! 「ゴメン!」 俺しかいない地下部屋で俺の声が響く。 無意味な行動だが、やっとかないと良心の呵責に押し潰されそうだったから言った。 時が来たら、いつかは面と向かって言おう。 だから…もうちょっとだけ、お前等の事を調べさせてくれ! 「(c) 2006 Konami Digital Entertainment Co., Ltd.当コンテンツの再利用(再転載、再配布など)は禁止しています。」
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ESTABLISHMENT DATA -設定資料集 near to you ■■■オリジナル武装神姫設定■■■ □天馬型オーラシオンver1.0 優がゼリスのために自作したオリジナル武装。 ゼリスの特性に合わせ、俊敏性と瞬発力に飛んだ装備となっている。 反面、各アーマーは戦闘時の過負荷から素体そのもの(ゼリス)を保護することに重点が置かれており、軽量化にともない防御力は最低限のものでしかない。 メイン武装は二丁の大型自動拳銃・エスペランサ。 また、特殊戦対応用の拡張武装として大型電磁砲、円状突撃盾などを装備可能。 [Ⅰ]バンデージ ‐電磁手甲 馬蹄を模した腕部装甲。 高磁圧を発生させ短時間のみなら一定の攻撃を跳ね返すことができる。 [Ⅱ]アクティヴスラスタ 翼を模したマフラー状の噴射ノズル。 アークジェット推進により複雑な高機動を生む。 初速や直加速に欠けるのが弱点。 [Ⅲ]エスペランサ ‐大型自動拳銃 腰アーマーにマウントされる二丁の拳銃。連射性に優れる。 また、近接戦用の打撃にも使用可能。 [Ⅳ]DIキャノン ‐大型特装電砲 神姫の身長とほぼ同サイズの重火器で、それに見合う攻撃力を有する。 砲身部を交換することで、レールガンのほか電磁機関砲など様々な用途に対応できる。 ゼリスは重くて大変なので、あまり使いたがらない。 [Ⅴ]ナスルーラ ‐突撃円状盾 円状の回転基部を持った突撃盾。 防御のみならず、回転基部をぶつけることによる近接攻撃もできる。 ゼリスは腕が疲れるので、あまり使いたがらない。 □妖精型テイタニヤ 摩耶野市の主要企業のひとつであるヴェクターインダストリジャパン社が開発した最新モデル武装神姫。 神姫センターとの提携の元、新世代型のコマーシャルヘッドとして、様々な新技術が用いられている。 フィシスはそのオリジナルテストモデルで、現在はまだ彼女以外量産されていない。 キャンペーン目的で作られた神姫のため、武装は様式美を重要視している。 メイン武装は、大儀仗サクラメント。 [Ⅰ]CIC-D/サクラメント(秘蹟) ‐複合情報管制デバイス 羅針盤と地球儀を模したデザインの長柄の杖。 センター内のマスターサーバとのインタラクト(相互作用)リンクによって、様々な電磁情報を高次処理する。 これによりジャミングなどを行えるほか、高磁気を収束することで障壁を展開できる。 また、EWI-Dと同時稼動することでマイクロ波を収束した高威力の電磁砲撃、通称「マ砲」による攻撃も可能。 [Ⅱ]ESP-D/レクテナ ‐エネルギー供給受電デバイス ドレスや貝を模した肩部装甲。 これ自体がエネルギーの供給蓄電器となっており、 センター側の親機(送電システム)からマイクロ波によって電力を受電する子機端末である。 これによってフィシスは(センター内に限られるものの)充電を必要とせず、供給が続く限り無限に稼動できる。 [Ⅲ]EWI-D/エーデルシュタイン ‐電磁波偏向デバイス 宝石とフリルを模した腕部装甲。 周囲の電磁波を偏向制御することで、電磁光弾を放つ。 また、CIC-Dと同時稼動することでマイクロ波を収束した高威力の電磁砲撃、通称「マ砲」による攻撃も可能。 [Ⅳ]UMPTS-D/アウローラ・フリューゲル(極光の翼) ‐統合管理型処理システム ハイパーモード時に現れる、妖精の羽根を模した巨大な翼。 フィシスと神姫センター内のマスターサーバ・各種システムが統合された証であると同時に、この状態の彼女にとっては神姫センターのシステムそのものが"武装〟となる。 より高次化した電磁処理により放たれる七色のホーミングレーザー 「ハイペリオン・シュトラール(太陽神の栄光)」は最大で1600の標的を同時に射抜くことが可能。 (本来はセンター内のバトル筐体の情報処理の限界試験のために考案されたものである) 戻る
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アルトアイネス奮闘姫 第一話「いりーがる?」 すでに人工知能が開発されて久しいが、軍事への利用を可能なAIは大国同士が核拡散失敗の反省を受けて非常に厳しく制限していた。しかし、優れた自己判断能力が規定外の使い方をされることは半ば予想され、実際に行われてた。 そんな中で民生品のAIを持つ日本の玩具、自立制御の高性能なAIを備えつつ、機能の拡張が容易な武装神姫はその一つに数えられていた。 武装神姫、それはわずか一五センチのMMSという技術を使用した女性型自律型ロボットである。本来玩具として発展したものであり、玩具の例にもれず、用途から外れた使い方は固く禁じられている。 もちろん、神姫のAIはそうした用途に使われないようになっているが、改造されればそうとは言えない。また型の古いモデルにはセキュリティの甘さゆえに違法改造がなされやすい。 改造された神姫は表向き、神姫同士の戦いにしか使用されてはいなかった。 「お兄ちゃん、どうしてそんな旧式のを買ってきたの!」 机の上で小人が怒鳴る。いや小人よりは妖精と言ったほうがいいだろう。 妖精の大きさは手のひらサイズ、淡い紫の髪に赤い瞳というのは一見、妖艶な組み合わせだが、髪は二つ小さなお下げに分けて、いくぶん子供っぽい髪型だった。顔つきもぷっくりとしたほっぺがなおさら幼さを引き立てている。着ている服は薄手の生地のハイネックに短いスカート、見る人が見れば、鑑賞ドール用の薄手の生地だとわかる。 彼女はMMS神姫、戦乙女型アルトアイネス、名前はメロン。名前の由来は、起動したときにそこにメロンがあったから、というあまりにも安直な由来である。 そのメロンに怒鳴られた相手、メロンの持ち主――オーナーであり、神姫はこの夏に始めたばかりの新人オーナー、勝見だった。 「旧式っていうけど、安かったんだからいいだろう」 「私に安い武装を使えって言うこと?」 理不尽な理由だが、睨み付ける視線には殺気がある。 勝見がなぜそんなアルトアイネスを選んだのかというと、アルトアイネスは最新鋭機だったからだ。武装神姫は新鋭機といえど、性能が極端に高いわけではない。神姫はレギュレーションにより、新旧の武装でも極端な性能差はありない。しかし、最近傾向や戦闘データがフィードバックされており、全体のバランスが高く、結果的に強力な武装神姫となるのだ。 しかし、そうであっても、経験の差はいかんともしがたい。武装神姫は今日昨日始まったホビーではない、古参ともなれば四年以上戦闘経験を持ち、その実力は高い。 そのための対策は大きく二つある。一つは神姫の実戦経験やトレーニングで能力を上げること、もう一つは有利な武装を揃えることだ。金銭的な余裕の少ない勝見は武装をそろえるのを半ばあきらめていたが、たまたま寄ったリサイクルショップで格安の武装を手に入れた。 それがこのメロンの不機嫌の元となっているのだ。 「しかも、このタイプって白いのじゃないの? 黒いのってどういうこと?」 「いや古いってのは知ってるけど。なんで黒いかはわからない、でもお前に似合うかなぁって思ってさ」 不満げな顔がわずかに赤くなる。 「似合うって……そんなのは次の次よ」 と言いつつ、勝見と視線を合わせていられない。メロンは照れ隠しが下手だった。 彼が手に入れたのは発売当初、黎明期の神姫の一人、天使型アーンヴァルの初期型、しかもリペインバージョンだった。本来であればプレミアがついてしかるべき製品なのだが、新古品として放出された上に店主が価値をよく知らずに売り、かつ勝見がよく知らなかった。ちなみに売り飛ばせば新品の神姫二体分くらいにはなる。 「それに安く、これだけの装備が手に入ったんだし、いいだろう?」 「確かにそーだけど」」 不満げな表情をしながらも、メロンの視線の先には黒く巨大なレザーライフルや黒いアーマーやウイングなどの武装をしっかりと捉えている。そのせいで口元が緩み、結構面白い表情になっている、しかし、メロン本人は気がつかない。 アーンヴァルはいまだに高い人気を誇る。特に初期型のアーンヴァルの装備はダウンチューンが行われたほど高性能なものがあり、公式大会ではハンデをつけられ、野良試合ではいまだに一級品の装備だった。 武装には問題がない。問題なのは別のほうだった。 「これでセット完了っと」 クレイドルで横になっているのは黒いアーンヴァル。長い金髪に黒い肢体、赤い塗装がアクセントが黒を一層引き立てる。本来の天使型という白いやさしいイメージとは真逆の印象を与える黒い天使。 「相談もなく新しい子を買うなんて、あたしを何だと思ってるのよ!」 そう、問題とは新しい神姫を迎える、そのことにメロンが怒っているのだ。いわゆる嫉妬である。 神姫というのはおもちゃであり、一人のオーナーが複数の神姫を所持することは珍しくはないが、神姫にとってオーナーは一人だ。 神姫心のわからないオーナーは複数の神姫を所持することはいろんな意味で危険だった。 その禁忌を犯そうというのか勝見よ、となるのかというとその心配はない、と勝見は思っていたのだ。今はカンカンに怒っていても。 「おお動いた」 セットアップを完了すると、アーンヴァルは目を開いた。 「この子、あたしと同じで目が赤いんだ」 なんだかんだ言いつつ、メロンは起動したてのアーンヴァルにくっついている。 アーンヴァルはぎこちない動作で立ち上がると勝見の方を見た。 「はじめまして、貴方がオーナーの真田勝見ですね」 姿こそ普通のアーンヴァルとは違っていたが、声はバトルで聞きれたアーンヴァルのものだ。 神姫の声はコアによって決まるので、ある程度は似てしまう。しかし、神姫はおのおのにその個性を持つのでオーナーは平気で聞き分けられる。勝見だって、一〇人くらいのアルトアイネスと混じってもメロンを見分ける自信はあった。 「よろしく、ほらメロンも」 「よ、よろしく」 さっきまでの勢いはどこに行ったのか、メロンはしどろもどろに言う。 「早速ですが、私の名前を決めてください」 「そだな、よし、メロン名前を決めてくれ」 「え……えええ!」 とにかく驚いた表情、でもその中に嫌そうな感情は含まれていなかった。 「姉になるんだから、それくらいはまかせる」 「あたしが姉……お姉さん」 頬がこれでもかというほど、ゆるむ。すぐにその場で腕を組んみあぐらをかいて考えるポーズ。勝見からは思いっきりショーツが見えてるが、指摘するとうるさいので黙っておく。 「……スイカ」 「よし、スイカな。、君の名前はスイカだ」 「って、いいの!?」 「わかりました、私の名前はスイカですね」 言い出したメロンが困惑するのを尻目に、メロンとスイカ、こうして新しい姉妹が生まれたのであった。 「そう、それでいい!」 腰に手を当てたメロンが言う。 メロンの目の前には着たばかりの洋服、Tシャツ(ケモティック社製)をひっぱってるスイカがいる。 起動したての神姫のほとんどのメモリは真っ白だ。基礎的な人格や常識は備えているものの、記憶の点では幼児よりも少ない。ところが、スイカの様子はいささか違っていた。 「これは一体何か?」 「なにって、洋服よ。それも知らないの?」 「わからない」 メロンは小さくため息をつく。スイカにはなぜか常識さえ十分に持っていなかった。 確かに起動したてだし、型の古い初期型だ。それでも神姫にはあらかじめ常識はあり、洋服を着るぐらいは普通にこなせるはずだ。 「これは動きを阻害する」 「しないって……あーもう、そんなふうに脱いだら服が破けるって!」 あわてて抑えるメロン、スイカは素直に従った。 「もう、そんなんじゃ私にも勝てないよ」 「勝つ? 戦う相手は敵。タイプアルトアイネスは敵なのか?」 真顔で言うスイカにメロンはがっくり肩を落とす。 「敵じゃないよ」 そうして、まじめな顔をしてスイカの肩に手を置いた。 「あたしは味方、絶対にね」 「うまくいってるか?」 そう言いながらドアを開けたのは勝見だった。 「あ、お兄ちゃん、ノックぐらしてよ」 「いや、ここ俺の部屋だし」 そういいながら、勝見は頭をかく。スイカが聞きてから、メロンの話し方は少し変わったように思えた。 「聞いてちょうだい、やっぱりスイカは常識がぜんぜんだよ」 そんなことを勝見が考えてるなど露にも思わず、メロンは続ける。 「常識なんてプログラムされてるはずだし、それに」 「ワルキューレタイプアルトアイネス、私に問題があるのか?」 「だから、そういう呼び方はやめなって言ってるでしょう!」 変わったのは別にいい意味だけではない。もともと高い声が、スイカが来てから頻度も加えて一層拍車が掛かっている。 「スイカ、オーナーとして命令だ、ワルキューレタイプアルトアイネスって呼び方はやめなさい」 「オーナーの命令を確認」 しばらく沈黙が流れた。天使型は優等生タイプと言われまじめな言動が多いが、いささかロボットじみている。 「なあメロン、生馬に聞いてみようと思う」 先に口を開いたのは勝見だった。メロンもなんといっていいかわからないような様子で同意する。 「うん、そだね」 「よう」 「いらっしゃい、まってたわ」 玄関で出迎えたのは熱海生馬。勝見の同級生であり、勝見に武装神姫を教えた人であり、メロンを薦めた張本人であったりする。容姿としての素質はいいほうだが、趣味に没頭するあまりオシャレっけはあまりない、いわゆるオタク女なので自分のことを気にかけていなかった。 生馬の肩に乗った天使型アーンヴァルのルーシェがメロンに手を振る。こちらは白のワンピースに黒いアクセントを加えた手作りの服を着ていた。派手さはないが、おとなしげなアーンヴァルの印象をうまく引き立てている。生馬に服のセンスがないわけではないのだ。 早速部屋へ案内される。メロンを起動させて以来、何度か訪れているので特に感慨はないものの、勝見は来るたびに感心はする。 その部屋は神姫一色に染まり、神姫サイズの家や洋服などが部屋の一角を専有している。 エプロンと耐熱手袋をつけたルーシェがお茶を部屋の中央のちゃぶ台に出すと、勝見はスイカを買った経緯とメロンの話を聞いた。 「話はわかったわ」 相槌をうちながら聞き終えた生馬は、整理された机の上のPCとクレイドルをつないだ。 「ちょっとクレイドルに乗ってね」 そういうとスイカをクレイドルにセットする。と言っても座らせるだけだ。 PCでデータを読み取り、MMSサポートセンサーに問い合わせる。すぐに応答があり、検査結果が表示される。 「……あれ?」 検査結果を見て、生馬は首をかしげた。 検査のデータは、スイカを初期型の白子、ノーマルバージョンと示していた。 「この子って中古なの?」 「いや新品だったぞ、なあ?」 「うん、新品だったよ」 勝見はメロンと顔を見合わせる。封を開けたとき、確かに未開封だった。 「じゃあ、何でリペイントされてるのよ?」 スクロールして他の結果も見る。すると検査結果には何箇所か不明の文字が浮かんでいる。 「もしかしてこれって……違法改造?」 一応櫛くらいは通してあるらしい短い髪が傾く。 「ごめんなさい、これ以上はわからない。神姫センターに行ったほうがいいわ」 そういって、ルーシェの淹れてくれたお茶に口をつける。 「違法改造といえば、この話は知ってる?」 生馬はスイカをちゃぶ台に返す。スイカにメロンが近寄った。 「三年前になるけど、大量のイリーガルが回収された事件があったのよ」 「話ぐらいは知ってるけどな」 勝見は言った。横目でルーシェを見ると小さく頷いている。たぶん、ルーシェもかかわったのだろう。 「そのときにほとんどのイリーガルは回収されたんだけど、アリスって天使型だけが相当数、逃げ延びたって話なのよ。そのときの生き残りかも……でもアリスは白いアーンヴァルだし」 生馬は倒したアリスを思い出した。彼女は見た目こそルーシェと同じ格好をしていたが、目つきも言葉遣いもまるで違った。愛らしさというものがまるでなく、ただ戦うことを生きがいにする人形。 スイカもアーンヴァルにしては変わっているが、しかし、アリスのような悪意は感じられない。 「……とにかく用意をして行きましょう」 「わかった、スイカ……って、いない!?」 「どこに行く?」 「いいからついて来て!」 隙を見て部屋を抜け出した二人は、生馬の家の台所に逃げ込んだ。ここには隠れる場所が多い。 「スイカはわからないの? 下手に連れてかれたらたぶんリセットされる、いや、悪いと廃棄されちゃうよ!!」 当時の事件を直接は知らないメロンは、神姫センターがどういった対処を行ったかを詳しくは知らない。しかし、どうされようと、スイカがいなくなっていまうだろうという予想はできた。 「とりにかく、お兄ちゃんと生馬さんを説得するまで隠れてて」 「それは命令か?」 メロンは小さく首を振る。 「ううん、お願いよ」 メロンはスイカの表情を見る。いつもどおりの無表情。そんなスイカだったが、メロンはやさしくいった。 「大丈夫お兄ちゃんたちは必ず説得する、私はお姉ちゃんなんだから」 言うが早いか、メロンは駆け出した。 「……わかった、隠れている」 そのとき初めてスイカに浮んだ表情をメロンは見逃してしまった。 探すと、すぐにメロンの方は見つかった。というよりもメロンのほうから出てきた。 「メロンちゃん、どこ行ってた? あのイリーガルはどこ?」 「お兄ちゃん、生馬さん、スイカをどうする気?」 「どうって……」 「私はお姉ちゃんだから、スイカを守る」 スイカを妹として、姉になるメロン、買った時に勝見はそのシナリオを考えていた。しかし実際にメロンがそれをはっきりというと勝見の心は暖かくなる感じがした。 しかし、今は余韻に浸っている時間はない。 「ちょっと待て、スイカ。それは勘違いだ」 「そう、従来型のイリーガルならセンターに問い合わせた段階でわかるわ」 そう続けたのは生馬だった。 「イリー……スイカがどう違うのか、実は私にもよくわからないの」 困惑した表情の生馬だったが、まだメロンの視線は貫くほどきつい。 生馬はメロンに説明する。今のところわかるのはスイカが何らかのエラーを抱えているということ、そのエラーの正体さえわかれば、スイカが今のような性格なのかがわかる、ということをメロンに伝えた。 「それが人為的なものである可能性は高いけど、どれくらい深刻なものなのかは私にもわからないのよ」 人為的な神姫の改変、それは一般的にイリーガルと呼ばれている。 イリーガルは公平なバトロンを阻害し、対戦相手の神姫への危険も大きい。 しかし、神姫への改造は当初から行われている。当初は髪型や目の色、体系など見た目だけだったが、それがコアの改変まで行われるのにそう長い時間はかからなかった。 イリーガルと一般改造の間はあいまいになりつつあり、改めで明確な基準が定められた。それに基づけば、過度な改造が行われているスイカも問題はないはずだった。 「お兄ちゃん約束して、スイカは私達のところから連れて行かないって」 「当たり前じゃないか」 「約束して」 「約束する」 納得したメロンはスイカを呼び、一緒に神姫センターへ向かった。 神姫センターで検査の結果は真っ黒だった。
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二つ名 辞典 各作者様の登場人物紹介から抜粋させていただきました。 なお、Wikiに登録及び出演しているキャラクターのみです。 また、新キャラや新たな二つ名誕生の際は各作者様ご自由に更新OKです。 [非]= 非公式バトル [ロ]= ローカル(一部地域でのみ通用) [自]= 自称 《マスター編》 《G》・日暮 夏彦 HOBBY LIFE,HOBBY SHOP [非]《屍ケン》・ケン Mighty Magic 《死の恐怖-スケイス-》・橘 明人(アキース・ミッドナイト)橘明人とかしまし神姫たちの日常日記 《ソードマイスター》・浅見 秋人 春夏秋冬 《Dコマンダー》・日暮 秋奈 HOBBY LIFE,HOBBY SHOP [ロ]《公式武装主義者(ノーマリズマー)》・マイティのマスター Mighty Magic 《破壊大帝》・日暮 秋奈 HOBBY LIFE,HOBBY SHOP 《神姫編》 《紅き目の狙撃手》・十兵衛(銃兵衛) 凪さん家の十兵衛さん 《うさ大明神様》・ジェニー(ジェネシス) HOBBY LIFE,HOBBY SHOP 《Encount Striker》・ジェニー(ジェネシス) HOBBY LIFE,HOBBY SHOP [非]《クリムゾンヘッド》・シエン Mighty Magic 《紅の牙》 アリア ・ねここの飼い方 《紅の剣客戟》・十兵衛(真・十兵衛) 凪さん家の十兵衛さん 《見敵必殺の神姫 》・ジェニー(ジェネシス) HOBBY LIFE,HOBBY SHOP 《黒衣の戦乙女》・リン 武装神姫のリン 《銃剣士(ガンブレイダー)》・ミコ 橘明人とかしまし神姫たちの日常日記 《十兵衛ちゃん》・十兵衛 凪さん家の十兵衛さん 《神速の紅眼》・十兵衛 凪さん家の十兵衛さん 《スピットファイア》・アガサ ねここの飼い方 《青龍》・ベルセルク HOBBY LIFE,HOBBY SHOP 《隻眼の悪魔》・十兵衛 凪さん家の十兵衛さん 《B3(ビーキューブ)》・バーニング・ブラック・バニー 《紅霧の剣》・十兵衛(真・十兵衛) 凪さん家の十兵衛さん 《雷龍剣(サンダーソード)》・ベルセルク HOBBY LIFE,HOBBY SHOP 《乱射魔(トリガーハッピー)》・コニー 岡島士郎と愉快な神姫達 《緑色のケルベロス》・ノアール 橘明人とかしまし神姫たちの日常日記
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【武装神姫】セッション2-3【SW2.0】 http //www.nicovideo.jp/watch/sm18751782
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ここは「マイティのひと」が作成した武装神姫ショートストーリー 『Mighty Magic』シリーズを掲載しております。 著/マイティのひと ※コラボレーション大歓迎也。 ※文字サイズを通常よりも一段階小さくしてご覧になると読みやすくなります。 ※本文は随時加筆修正されます。更新履歴をご参照ください。 ※現在諸事情により更新速度が激減しております。何卒ご了承ください。 - 昨日 - 今日 - 合計 神姫とそのオーナーたち 装備構成解説 設定解説 本文ページ(妄想設定準拠) マイティ編 Mighty Magic ・インターバトルO「アーキタイプ・エンジン」 ・強敵 ※『不良品』?とのコラボ作品 ・犬達の出会い ・バトリングクラブ ・インターバトル1「プレゼント」 ・変身! ※魔女っ子神姫☆ドキドキハウリンとのコラボ作品 ・主義 ※岡島士郎と愉快な神姫達より、鶴畑大紀ゲスト出演。 ・インターバトル2「誤情報」 ※パカパカ祭りより ・インターバトル3「エルゴより」 ※HOBBY LIFE,HOBBY SHOPとのコラボ作品 ・固執 ・戯れ(18禁作品) ・インターバトル4「親友」 ・インターバトル5「トレーニング・デイ」 ・信念 ・インターバトル6「変身! そのに」 神姫たちの舞う空 ・事前予告 某月某日2001時 ・開催前夜 二ヵ月後、某月某日2221時 ・参加手続および第一次作戦会議 *月*日1144時 ・エルゴ飛行隊(ERGO Spuadron)メンバー表 ・出撃~接敵 1223時~1236時 ・交戦~十五分経過 1236時~1245時 ・~三十分経過 1245時~1302時 ・戦況再変~戦術再考 1303時~1311時 ・コンタクトイエロー~第一ラウンド終了 1312時~1330時 クエンティン編 CROSS LO[A=R]D ※全編にわたって、岡島士郎と愉快な神姫達より鶴畑コンツェルンの面々が特別出演しております。 ・第一話「修正」 ・第二話「融合」 ・第三話「エイダ」 ・第四話「それぞれの正義」 ・第五話「相対」 ・第六話「恐怖の正体」 ・第七話「OFイクイップメント」 ・第八話「襲撃」 ・第九話「拉致」 ・第十話「知性」 ・第十一話「決意」 ・第十二話「回帰」 ・第十三話「脱出」 ・第十四話「アーマーン」 ・第十五話「上空戦」 ・第十六話「共鳴」 ・第十七話「憧憬」 ・第十八話「教育期間」 ・第十九話「逃亡」 ★The Latest Chapter★ シエン編 クレマチスの檻(タイトル決定) ※CROSS LO(A=R)Dが終了し次第連載開始。 Archives エロ妄想スレッドにて初期に書いた拙作二編。 For Adult only! ・ヴァッフェ装備のこと ・知識 参考文献 私が拙作を書く際おおいに助けていただいた書籍を紹介しています。 ※五十音順、敬称略 相田裕 『ガンスリンガー・ガール』電撃コミックス 押井守 『アヴァロン~灰色の貴婦人~』メディアファクトリー カズオ・イシグロ 『わたしを離さないで』早川書房 神林長平 『戦闘妖精・雪風《改》』 『グッドラック 戦闘妖精・雪風』 “火星三部作” 『あなたの魂に安らぎあれ』 『帝王の殻』 『膚の下』 いずれもハヤカワ文庫JA ※その他の作品も、機械知性を考えるのに役立ちます。 京極夏彦 “京極堂シリーズ” 『姑獲鳥の夏』講談社文庫 『魍魎の匣』講談社文庫 グレッグ・イーガン 『ひとりっ子』 士郎正宗 『攻殻機動隊 The ghost in the shell』 『攻殻機動隊1.5 Human-error processor』 『攻殻機動隊2 Manmachine interface』 いずれも講談社 藤田博史 『人形愛の精神分析』青土社 船木亨 『デジタルメディア時代の《方法序説》 機械と人間とのかかわりについて』ナカニシヤ出版 宮沢賢治 『新編宮沢賢治詩集』新潮文庫 ご感想などどうぞ。 サイドボードがタネとは、目からウロコでした。カードゲーム的発想ですね~ -- ねここのひと (2006-10-26 07 43 55) けっこう面白い話があるので、いつも楽しみにしています。 -- 名無しさん (2007-01-03 12 57 09) 面白い話とシリアスな話がそれぞれ展開していくのがいいですね。 -- 名無しさん (2007-01-04 16 06 00) 神姫たちの舞う空編、続きがむちゃくちゃ楽しみです! -- 神姫の父 (2007-01-13 21 10 23) 燃えますな大規模空戦!続きを楽しみにしております。 -- Gの人 (2007-01-16 00 24 46) いよいよ戦闘開始ですね! 次回も楽しみにしております! -- ドキ(ryの人 (2007-01-16 01 02 43) CROSS LO[A=R]Dがマジ熱い!! -- 名無しさん (2007-01-30 07 15 42) 名前 コメント